先日よりニュースでも多く取り上げられてますインターネットエクスプローラの脆弱性の問題ですが、2001年から配布されているインターネットエクスプローラバージョン6から現行バージョンの11までと、かなり影響範囲が広いです。
ブラウザ別シェアでは、インターネットエクスプローラが58%とFirfox、Chromeを大きく引き離しており、それを考えれば、今回の問題による影響人数は、計り知れません。
当のマイクロソフト発表では、恒久的対策が発表されるまでの一時的な対策が掲載されています。
今回、ニュースでも、インターネットでも大きく取りざたされていますが、その理由は、脆弱性が発表され、またハッカーからの攻撃を受けた事例が既に確認されており、にも関わらず、それらハッカーからの攻撃を防ぐための策がない事で、お手持ちのコンピュータがハッカーの攻撃にさらされる可能性が非常に高く危険な状態になっているためです。
一般的には、脆弱性の発表は、脆弱性を修復するプログラム(セキュリティパッチ)と同時に脆弱性(セキュリティホール)の発表となり、脆弱性を修復さえすれば危険な状態を回避できます。しかし、今回は、そのセキュリティパッチが、まだ配布されていないため危険な状態が長く続いてしまいます。
そして、ゼロデイと呼ばれるのは、脆弱性(セキュリティホール)の発表とハッカーによる攻撃開始の日に間がないことから「ゼロデイ(Zero Day)」と呼ばれています。
既にハッカーからの攻撃が始まっていますので、本当に注意が必要となります。
上記で示した対策は暫定的な物で恒久的な策ではありません。早いセキュリティパッチの発表が待たれます。
今回、発見された脆弱性はVGX.DLL内に存在する様で、その脆弱性を利用し悪意あるサイトへ誘導されウィルスやトロイの木馬を埋め込まれてしまう様です。
その結果、コンピュータを乗っ取られたり、コンピュータ内の情報を盗まれたりする被害を受ける可能性があります。
では、VGX.DLLは何をする物なのでしょうか。VGX.DLLが悪い訳ではありません。VGX.DLLは、ブラウザにグラフや絵を描画するプログラムの様です。
インターネットを閲覧していると普通に絵、写真、グラフ、等が表示されます。
一般的なJPEGやGIF、PNG等の画像ファイルとは異なり、VMLと呼ばれる命令によりVGX.DLLが、線を引いたり円を描いたりして画像になります。
しかし、インターネットを閲覧していて一般的なJPEGやGIF、PNG等の画像なのか、VMLの命令によってVGX.DLLが描いた画像なのかは、パッと見では全く分りません。
そのため防ぎようがありません。
実際には、悪意あるコードが埋め込まれた画像がどういうものなのか私も見た事がないため分りませんが、何れにせよ。
怪しそうなサイトだから閲覧を控えよう、怪しいプログラムだから実行しないでおこう等のレベルではありません。画像を見ただけで、結果的に悪意あるプログラム等を埋め込まれてしまう訳です。
実際に上記の一時的な対策の
本日、恒久対策としてのセキュリティパッチがマイクロソフトより発表されました。
Windows Updateを行えば、ハッカーからの脅威を回避できます。
左下の「スタート」ボタン、もしくは、ウィンドウズマークをクリックし、
「すべてのプログラム」をクリック→「Windows Update」をクリックします
Windows Updateの画面が表示されたら→「更新プログラムのチェック」をクリック
→「更新プログラムのインストール」をクリックします。
再起動がかかる可能性がありますので予め作業途中のWordやExcelは保存して閉じておきましょう。
みなさん。是非、Windows Updateを実行して下さい。
2014年5月2日 福田一成